BLUR(Blur)は、次世代NFTマーケットプレイスとして急速に台頭し、市場での存在感を確立しています。しかし、投資をする上では実態の正確な理解が不可欠です。
この記事では、BLURの概要やオンチェーンデータを基にしたトークノミクス、ホルダー分布の分析などを紹介します。また、プロジェクトの今後の展望と将来性についても独自の視点で考察しています。記事を読むことで、BLUR投資の判断材料が見つかるでしょう。
- トレーダー向けに特化した高速・手数料無料のNFTマーケットプレイス「Blur(ブラー)」のガバナンス&インセンティブトークン
- 総供給量30億枚中、約23.9億枚がすでに流通
- 約40%がトレジャリーとロックされたウォレット、約30%が中央集権型取引所にある
- エアドロップやアンロックのタイミングで売り圧が高まりやすい
BLUR(Blur)とは?
トークン名 | Blur(ブラー) |
---|---|
ティッカーシンボル | BLUR |
トークンセクター | NFTマーケットプレイス(ガバナンス/ユーティリティ) |
対応ブロックチェーン | Ethereum(ERC-20) |
発行上限枚数 | 30億 BLUR |
現在価格 | 約0.06648ドル |
時価総額 | 158,995,632ドル |
時価総額ランキング | 199位 |
上場済みの取引所 | Bybit, Bitget, MEXC, KuCoin など |
BLURは、NFT取引に特化した分散型マーケットプレイス「Blur」のガバナンス兼インセンティブトークンです。
2022年10月のローンチ以来、Blurは手数料0%と高速ユーザーインターフェース(UI)などによって既存のNFTマーケットプレイスと差別化しています。これらの機能がプロのNFTトレーダーなどから支持され、急速にシェアを拡大しました。
2023年2月には、週間の取引高で最大手NFTマーケットプレイス「OpenSea」を超えるなど、NFT市場での注目度も高いです。アグリゲーター機能やDeFi連携などの機能によって、独自のポジションを確立しています。
プロジェクトの歩みと主要な出来事
これまでのBlurにおける主な出来事をまとめると、以下のようになります。
- 2022年10月19日:Blurマーケットプレイスのローンチ。エアドロップを予告
- 2022年10月〜2023年1月:「ケアパッケージ」3回にわたり事前配布(後のBLURトークンと交換)
- 2023年2月:トークン「BLUR」正式リリース。取引量がOpenSeaを超え、注目を集める
- 2023年2月〜5月:シーズン1エアドロップ。ロイヤリティポイント導入
- 2023年2月~11月:シーズン2エアドロップ。「カルマポイント」付与開始
- 2023年11月〜2024年6月:シーズン3エアドロップ。Blur創業者が開発したL2「Blast」との連携
エアドロップは、過去に3回(シーズン3)実施されています。今後のエアドロップイベントに関しては、新しい情報が発表され次第更新します。
トークノミクスとホルダー分析
ここからは、BLURのトークン提供モデルとホルダー構成などから、市場への影響と将来性を以下の点で考察します。
- 公式トークノミクス(アロケーション)
- トークン供給の特性
- 【独自分析】上位ホルダー比率
- トークン総評
現在、NFT市場全体は2021〜2022年の盛り上がりと比べて落ち着いた状況にあり、BLURの価格にも影響を与える一因となっている可能性があります。こうした市場環境を踏まえつつ、供給構造やホルダー構成の実態を冷静に把握しておくとよいでしょう。
公式トークノミクス(アロケーション)
BLURトークンの総供給量は30億枚で、ローンチ時にすべて発行済み。4〜5年かけて段階的に放出される予定です。
トークンの全体の割り当ては、以下のように設計されています。

トークン供給の特性
執筆時点(2025年6月)では、総供給量30億枚のうち約23.9億枚が市場に流通しています。残りのトークンは、プロジェクトが保有するトレジャリー、主要貢献者、投資家、アドバイザー向けに割り当てられ、それぞれに段階的なアンロック期間が設けられています。
これらのロック解除や計画的な供給増加のタイミングは、将来的に市場への売り圧力となる可能性があるため、投資家は供給スケジュールを注視することが重要です。
トークンリリーススケジュール
BLURトークンのリリーススケジュールは、総供給量30億トークンが2027年2月までに完全にリリースされる予定です。主なトークン配分とリリース期間は以下の通りです。

【独自分析】上位ホルダー比率
オンチェーンデータを分析すると、現在のBLURのホルダー構成が見えてきます。以下は、2025年6月12日時点での上位10ホルダーの保有比率です。

BLURトークンの多くは、運営サイドと中央集権型取引所(CEX)に集中しています。
最も比率が高いのは運営が管理するウォレットで、合計41.10%がトレジャリーやロックされたウォレットに保有されています。(Blur General、Vesting)
次に多いのが、中央集権型取引所で、保有率の合計は30.65%です。(Upbit、Binance、Bithumb、Bybit、OKX)
残りの約26.47%は、個人投資家やファンドなどの大口保有者(いわゆるクジラ)、および小口ホルダーによって保有されています。
トークン総評
市場全体にホルダーが分散しているといえますが、大口保有者の動向が価格に大きな影響を与える可能性があります。
また、4割超がプロジェクト側の管理下にありますが、エアドロップのタイミング次第では一時的な売り圧になり得る点も要注意です。
投資する際は、ArkhamやBubblemapsなどのオンチェーンツールを活用し、ホルダー情報を継続的に監視して売買動向を把握しておきましょう。
BLURのユースケースと注目ポイント
BLURトークンは、BlurでNFTを売買したり出品したりしたユーザーに対して、プラットフォーム利用のインセンティブとして付与されます。
BLURの主なユースケースと注目ポイントは、以下の通りです。
ユースケース:ガバナンスとプラットフォーム手数料
BLURトークンのユースケースは、主にガバナンス(投票)とプラットフォーム内での手数料です。
トークン所有者は、Blurプロトコルの重要な決定(手数料率の変更、新機能の追加など)に対して投票する権利を持ち、プロジェクトの方向性を決定するガバナンスに参加できます。
また、BLURはプラットフォーム内で手数料の支払いや、各種キャンペーンへの参加、NFTの出品・購入時の特典などの用途で利用できます。
注目ポイント:マーケットプレイスの人気がトークン価格に反映
BLURトークンの価値は、主要プロダクトであるNFTマーケットプレイス「Blur」の成長と利用状況に影響を受けます。プラットフォームのユーザー増加や取引高が拡大しているときに、トークン価格も上昇する傾向があります。
BlurのNFT市場における注目度は依然高く、アグリゲーター機能(OpenSeaなど外部の市場をまとめて検索・取引できる)や高速取引ツールなど、他にはない機能を搭載しています。
BLURの投資における注意点
BLURへの投資を検討する際は、以下の点に注意が必要です。
- エアドロップ時の高ボラティリティ
- Blurプラットフォームの需要の動向
- NFT市場全体の不安定さ
Blurはこれまでに3回のエアドロップを実施し、数億枚超を配布しています。エアドロップ発表前後は価格が急騰しますが、配布後に急落する傾向があり、短期的な価格変動が大きいです。
また、トークン価値はマーケットプレイスBlurの人気に直結するため、利用者離れや競合台頭が起きると下落リスクが高まります。
もう一つの要因は、NFT市場全体の不安定さです。NFT市場はボラティリティが極端に高く、市場縮小フェーズでは取引高が急減し、BLUR価格も連動する傾向があります。
こうした複数のリスク要因から、BLURは短期的な価格変動が大きくなりやすいトークンといえます。投資を検討する際は、供給状況や市場環境を含めた慎重な判断が求められます。
今後のロードマップと将来性
Blurの公式サイトには具体的なロードマップの掲載は現在ありませんが、公式SNSの発信などから推測できる将来的な展開は以下の通りです。
- DeFiとの連携強化(BLENDやBLASTなど)
- マーケットプレイスの多機能化・UI/UXの改善
- モバイルアプリの開発
BlurはNFTレンディングプロトコル「BLEND」や、独自L2「BLAST」との連携により、NFTを担保にしたDeFi融資や高利回り提供を可能にし、流動性とエコシステムの拡大を図っています。今後も多様なDeFiプロトコルとの連携を進め、NFTの金融利用を拡大していくと予測します。
Blurユーザーからのフィードバックに基づき、さらなる取引ツールの追加が期待されます。ユーザーインターフェース・ユーザーエクスペリエンス(UI/UX)の継続的な改善も期待できます。
また、より手軽なNFT取引を可能にするモバイルアプリの開発・提供が、新規ユーザー獲得につながる可能性があります。こうした機能拡充とDeFiとの融合により、BlurはNFT取引の中心的なプラットフォームとして、今後も存在感を高めていくと期待されています。
BLURの購入方法
BLURは執筆時点で、国内の仮想通貨取引所には上場していません。日本からトークンを購入するには、以下の主要な海外仮想通貨取引所を利用する必要があります。
上記のような海外仮想通貨取引所の口座を開設した後、国内仮想通貨取引所を経由して元手通貨を準備します。BLUR購入までの流れについては以下を参照してください。
- 国内仮想通貨取引所の口座開設
- 国内仮想通貨取引所へ日本円を入金
- 元手となる通貨(BTCやETHなど)を購入
- 海外仮想通貨取引所(Bybitなど)の口座を開設
- 元手通貨を海外仮想通貨取引所へ送金
- 元手通貨でUSDT(Tether)を購入
- USDTでBLURを購入
以上のステップを踏むことで、国内では取り扱いのないBLURも海外仮想通貨取引所を通じて購入できます。
まとめ
BLURは、NFTマーケットプレイス「Blur」によって、大きな存在感を示しています。今後のトークン価格の動向は、Blurの人気や利用状況に影響を受けるでしょう。
大口保有者の動向や、今後エアドロップイベントの展開が価格変動の要因となります。
投資を検討する際は、オンチェーンデータやプロジェクトの最新動向を継続的に確認し、慎重に進めることが重要です。
公式リンク・コミュニティ
- 公式サイト: https://blur.io/
- X(旧Twitter): https://twitter.com/blur_io
- Discord: https://discord.com/invite/blurdao